石見の石州瓦を未来へ
島根県の石見地方は全国3大瓦の一つ「石州瓦(せきしゅうがわら)」の産地です。他の産地にはない1350度の超高熱で焼成する瓦は、その丈夫さが特長です。亀谷窯業は、200年以上前から伝統の来待石だけの釉薬にこだわった瓦製品をつくっています。近年、建築での瓦の利用が減少しているため、壁面や床などのオリジナル瓦や瓦食器や耐熱食器など伝統技法を用いた瓦製品の発展に力を入れています。
日本を支える瓦の産地-石見地方
島根県石見地方を通ると珍しい「赤瓦」の景色が広がります。石見地方では、都野津で良質な粘土がとれたことで古来より焼き物や瓦の製造が発展し、江戸時代には、石州和紙、石見丸物、干鰯(ほしか)、長浜人形と並び石見の特産として北前船により全国へ運ばれ、凍害、塩害に強い石州瓦は寒い地方で重宝されました。また、当社の瓦は、島根県出雲市でとれる来待石を釉薬にした伝統の石州瓦「本来待瓦」です。来待は、江戸時代には藩主が持ち出しを禁じたほどの産品です。江戸時代に「来待をやめるなら瓦屋をやめる」と頑なにこだわり続けた先代の意思を引き継いでいます。来待釉薬だけで焼く瓦屋は当社だけになりました。
建材・食器に形を変え、新たな評価
亀谷窯業では、200年を超える伝統を受け継ぎながらこだありの製法はそのままに、用途を瓦タイルや瓦食器などに変えるなど新たな分野での挑戦をし続けています。地方や都市部のホテルや飲食店、有名店でも採用されるなど新たな評価をいただいております。食器は、料理の水分が染み込みにくく、いおい移り香しない点や、頑丈性、火にかけられる耐熱性が料理人から絶賛をいただいております。
製薬会社勤務から窯業の道へ
9代目社長の亀谷典生は、大学を卒業後、製薬会社に13年勤務し、36歳の時に妻の実家の家業である亀谷窯業を受け継いだ。日本に誇る地域の伝統の逸品でありながら、瓦の需要は減少の一途をたどっていた。そんななか、施主さんから「瓦を屋根以外にも使いたい」と要望をいただき、タイルづくりに挑戦した。「瓦以外を手掛けると倒産する」というジンクスがあり、全社員の反対にあいながらも石州瓦のタイルを完成させ、2008年から販売を開始した。少しずつ注文が広がったことで、社員にも認められ、今では会社を支える商品群に成長しました。
全国・世界へ展開
伝統性と独自性のあるタイルや食器は評判を呼び、今では全国各地亀の飲食店やホテル、施設、事務所、個人宅などに使用され、デザイナーや設計値、建築士だけでなく、エンドユーザーから直接依頼をいただけるほどになりました。この地域にしかないストーリーと技術力、100%安全な自然の土と石しか使用しない環境性を強みに、海外での発信も行い、斜陽の窯業界の新たな可能性を開拓しています。
商品の購入方法
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