森と清流が育てる宝物を未来へ
島根県と広島県、山口県との県境の山間部にある益田市匹見地域は、地域の96%が落葉広葉樹林などが占め、常に清らかな水が生み出され清流を形成しています。森と清流に恵まれた匹見地域には山葵やクロモジといった山の宝が存在します。
葵屋は、匹見ワサビの復活と地域資源の新たな活用を取り組むUIターン者を中心とした小さな会社です。豊かな自然環境から生まれる素材を活かした製品作りを行い、素材本来の味をお届けしています。
「東の静岡、西の匹見」の評判ワサビ
匹見ワサビは、「東の静岡、西の匹見」と評され、その辛味・甘み・香り・粘りで関西市場において一世を風靡していました。「匹見ワサビ」の栽培は、人工的に石を組んだ「畳石式ワサビ田」と違い、急斜面に石を積んだ「渓流式ワサビ田」と呼ばれ、限りなく自然に近い方法で栽培されています。標高500m以上の高冷地での栽培のため、夏は非常に冷涼ですが、冬には2m以上の雪に覆われます。
この間ワサビの成長が止まります。そのため、栽培期間は他の地域のワサビより長くかかり、形も歪になりますが、この期間があることから擦ったときの風味と甘味が一層引き立つワサビができます。しかし、度重なる大水害や生産者の高齢化により出荷量が激減し、今では数の少なさから市場には出回らず、幻のワサビとして少量が取引されています。辛味、甘み、香り、粘りのバランスの良いワサビとして好評をいただいています。
地域に自生する香り豊かなクロモジ
クロモジは日本の森林に自生するクスノキ科の落葉広葉樹です。枝や幹などに特有の香りを持ち、爪楊枝や箸などに使用されます。生薬名を「烏樟」と言い、胃腸の調子を整えたり、殺菌効果などが認められているようです。そのため、お茶やお菓子、料理などにも使用されてきました。豊かな山から頂くことができる宝物の一つです。
森の宝を食卓へ
現在はクロモジが有効される眠っている森林資源となっていたため、 2017年より有効活用の取り組みを開始しました。島根県産業技術センター浜田技術センターの指導を得ながら、酒造会社岡田屋本店と共に開発を進め、つくり上げた商品が黒文字焼酎の「 HIKIMI烏樟森香」です。
クロモジを麦の「もろみ」として混ぜ、蒸留することで森が香る焼酎に仕上げました。クロモジの香りを楽しんでいただけるように、クロモジ以外のボタニカルは使用せず、減圧蒸留により丁寧に蒸留しています。食中酒として、お料理と共に楽しんでいただける、マイルドで華やかなスッキリとしたボタニカルフレーバーの新感覚焼酎です。
匹見ワサビ復活を目指したワサビ谷復旧活動
度重なる水害や後継者不足により、耕作放棄地となっていたワサビ谷を復旧して生産圃場として活用してきました。
復旧作業は、重労働のため、この取り組みに共感してくださったボランティアの方々の力をお借りして、これまでに多くのワサビ谷を復旧することが出来ました。
何十年も人の手が入らなかった荒れ果てたワサビ谷は、美しくさえ感じられる佇まいを取り戻すことが出来ました。
復旧作業前
復旧作業
復旧作業後
商品の購入方法
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