産品｜かまぼこ（江津市）　生産者｜有限会社住京蒲鉾店

 かまぼこを作り続けて100年余

明治40年に創業し、100年以上も続く老舗蒲鉾店「住京蒲鉾店」。機械化も導入しながらも昔ながらの石臼での製造を行い、手づくりの丁寧な製品づくりと伝統の味を大切にかまぼこづくりをしています。小売店や飲食店用のかまぼこだけでなく、食品添加物なし、化学調味料なし、澱粉すら使わない昔ながらの製法で手づくりした「聖（ひじり）」や地域の名産である穴子をふんだんに使った穴子蒲鉾などこだわりの商品づくりを行っています。

 豊かな海の幸を加工品に

住京蒲鉾店の工場の裏には島根県江津市の海水浴場にもなっている黒松海岸が広がっています。ここでは、春はわかめの天日干し、秋はイカの一夜干し、冬には岩ノリと、地域の生活と海が密接に関係しています。水産資源が豊富な地域だからこそ、水産加工が発展し、100年以上も続く伝統と技術が受け継がれています。

 2度の農林水産大臣賞を受賞

住京蒲鉾店を代表する「御蒲鉾」は、これまでに2度の農林水産大臣賞を受賞しています。かまぼこの美味しさは魚種と職人の技にあります。生き物である魚の身の質は常に変動しますが、職人だからこそ、その状態を見極め、かまぼこ1本1本を再興の仕上がりになるように微調整を行っております。

 消費者とつながる生産者

住京蒲鉾店は、製造だけでなく店舗やイベントでお客様と積極的とつながることでお客様の声を直接聞き、新たな製品づくりを目指しています。江津市の道の駅「サンピコごうつ」内に揚げ物茶屋住京という揚げ天専門店を運営し、県内外の方においしい蒲鉾を提案しています。また、地域の小さなイベントから都市部の大きな催事まで様々なイベントに出店し、かまぼこと消費者の接点を増やしています。

 かまぼこの可能性を広げる

かまぼこはの消費量は縮小傾向にあります。高齢者にはなじみのある商品ですが、若者からは好んで選ばれることが少なくなっています。しかしながら、揚げ天などに形を変え、イベント販売など売り場が変わると老若男女問わず行列になります。練り物の美味しさは間違いなく受け継がれていると言えます。伝統を大事にするだけでなく、時代にあった商品づくりが大切と考えています。住京蒲鉾店では、自社開発だけでなく、高級料亭からのオーダーメイドなどにも対応し、かまぼこの可能性を広げる取り組みを行っています。